就活、婚活、妊活、保活(保育園)、終活・・・
私たちの生活には様々な「活動」が存在しています。〇活という響きには、「これをしなければならない」「乗り遅れてしまう」という不安や、日本人らしい真面目さがうかがいしれます。
終活の必要性
50-70代の元気なシニア対象のアンケート(クラブツーリズムによる調査、9割が女性)では、半数が終活という言葉とその意味を把握していました。しかしながら「必要性を感じ、実際に終活をしている」は19%、「必要性は感じるが実際には何もしていない」は76%にのぼります。
この講座を受けようとされている皆さんは、必要性を感じつつも何から手をつけたらよいかわからない、という状況だと思われます。同アンケートでは「私はまだ50代で、年齢的にも健康面でもちょっと早すぎるかと思っていましたが、終活について早めに勉強をすることで必要性をひしひしと感じ、早めに取り組めそうでよかったです」という声がきかれました。逆に、60代70代に進むと、「体力の衰えのため、終活情報や必要性がわかっていても、なかなか始められません」「完全な一人暮らしのため、焦りと不安を感じますが、一人では取り組めません」と切実さのわりに、はかどらない状況がみられます。
ちょっと早いかな、という今こそが、終活のはじめ時です。終わりを意識することで、断捨離が進んだ、本当に大切な人間関係や人生目標に集中することができた、という副次効果があらわれることもあります。
メメント・モリ( memento mori)という言葉を聞いたことはありませんか?ラテン語で「自分が(いつか)必ず死ぬ事を忘れるな」という意味の警句で、似たような言葉では聖書の「あなたの若い日に死を想え」という言葉があります。転じて「今を大切に生きよう」と解釈されることも多く、古代から皆、自分の終わりについて考えて、その考察を良い人生へのパワーへ転換してきたということが分かります。

この講座を通して得られること
受講者の中には、親の介護や終活にこの講座を活かしたいという方、残された家族のため、ひとり暮らしで自分の面倒は自分で見る、など様々な背景をお持ちの方がいらっしゃると思います。そのためテーマによっては、対象にあわせて細分化してご説明いたします。
まず、終活への心構えから始まり、よりよく生きるための工夫、死後の混乱を防ぐためのポイントなどを網羅します。医療、法律、お金、整理、片付け、お墓と葬儀、エンディングノート、そして周囲や家族とのコミュニケーションを重要なものと考え、進めていきます。
この講座を通して、明日からすぐに取り組めることを見つけ、大切な人との関係や価値観を見直す機会にしていただければ幸いです。