Lesson2-6 一人暮らしで要介護になったらどうするか

一人暮らしの方が最も危惧されるのは、要介護状態や孤独死の可能性かもしれません。一人暮らしの高齢者の増加により、この分野のサービスは拡充されてきています。既存の法律的枠組みとあわせて、解決策をみていきましょう。

実は、「身元引受人や保証人がいない」というのが、住み替えや入院時に、収入のない高齢者にとって大問題になります。

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身元引受人・保証人がいないときの対策について

まず、身元引受人がいない場合の対策として「身元引受人不要の介護施設」を入所先として選ぶという選択肢があります。実際、大手の住宅会社では高齢者向け賃貸住宅で保証人不要の賃貸契約保証制度などを導入している企業も出てきています。ただし、まだその数は少なく、費用負担が割高になるケースもあります。

次に、「身元保証人相談可」とする施設では、入居契約の際に保証人の代行支援を行っている企業や団体などを紹介してくれるなど、親身に相談に乗ってくれる場合があります。例えば、高齢者住宅財団が高齢者の家賃を保証し、賃貸住宅への入居をサポートしてくれる「高齢者家賃債務保証制度」などがあります。こうした制度を提供する団体と基本約定などを締結している賃貸住宅では、仕組みを活用することができます。

身元引受人や保証人がいないからと入居を諦めずに、まずは問い合わせをしてみましょう。

身元引受人がいない場合、任意後見契約などを活用できることも

身元引受人が立てられなくても、「任意後見契約」など活用し老人ホームに交渉することも可能です。「任意後見契約」であれば、(法定)成年後見制度とは異なり、判断能力が低下する前から締結でき、任意後見受任者の権限が発生するのは判断能力が低下した場合からと、必要になったときにお願いすることを事前に予約します。

任意後見契約では、事前に「老人ホームでの入居費用が足りなくなったら自宅を売って補充して欲しい」「終末期のケア方針はこうして欲しい」といった内容を定めることができ、自由度が高くなっています。その内容を老人ホーム側に提示し、身元引受人がいなくても入居できるよう、交渉してみてはどうでしょうか。

*任意後見契約、(法定)成年後見契約の違いについてはコラムを参照

民間会社が行っている身元引受人を代行するサービスについて

本人が元気なうちは、民間会社などが行っている身元引受人サービスなどを利用するのもひとつの方法です。家族などに変わって、身元引受人を代理就任してくれるこうしたサービスでは、入居時における手続きのサポートや、病院への緊急搬送時の対応、財産管理などを有料で請け負ってくれるサポートなどが受けられます。

サービスを提供している企業や団体としては、弁護士事務所や、NPO法人、公益社団法人などが挙げられます。それなりの料金がかかり、対応してくれる内容なども多様ですので、サービス内容を確認した上で、利用することが大切です。今後こうしたサービスは、高齢化や一人暮らしをする高齢者の増加に伴い、老人ホーム入居を支援するサービスとして新規参入なども増えることが予想されます。

本来、身元引受人や保証人などは老人ホーム側にとっては、安心して入居者を受入れるために講じている制度です。色々なサポートサービスなどを利用して、安心の老後を手に入れるため情報収集をこまめに行いましょう。